姪たん
2006-05-20


禺画像]
つい先日初の姪たんが産まれた

まだまだ生まれたてのホヤホヤのブニャブニャさ
首なんてグラングランですよ

ちっちゃい身体なのにたまに鼻息とか鳴らしたりして
なんてカワユイのかしらん

お前さん、生きてるね〜。

兄夫婦の赤子なだけに私と血も近いわけで
もうこれは期待大ですよ。

私から遠ざけたがる兄をかわして
この腕に抱え込んだときの
あの感動ったらあぁた!

これで大丈夫!
この姪たんは私を好きになってくれるはず。

早くスクスク育っておくれ

この私に向かって
おばさん呼ばわりできるのは
お前さんだけなんだぞ

でもやっぱり呼ばせないわ
せめて『おばさま』とお呼びなさい

そしたら優雅に振り向いてあげるわ

『あのおばさんは やさぐれもんだから
 あんまり近付いちゃダメ』

とか誰かしらに言われたら
この姪たんはこうハッキリと言うのよ

『おば様のことちっともわかっちゃいないのだわ!
 あの方は本当に素晴らしい方よ。』

そしてドレスの裾をひるがえして
私の住む森の家へ向かうの

手を振りながら走る姿は
もち、スローモーション

『お〜ば〜さ〜ま〜』

私はオーブンから焼きたてのアップルパイを取り出すと

姪たん、テーブルに頬杖をつき
足をブラブラさせながら

『おばさまのアップルパイは
 ほんとに世界一だわ』

『あなたが二十歳になったらこの秘密のレシピを
 こっそり教えてあげるわ。でもそれまではダメよ』

姪たんは小さく頷く
そして香ばしいパイの香りを
大きく吸い込むと待ち切れないとばかりに
大きな瞳を輝かせた

『いただきまーす』

そこで私は一喝

『こらっ!ちゃんと手を洗ってからになさいな』

『いっけなーい、あらでもおばさまの方こそ
 お口のまわり、パイのお粉だらけでらしてよ』

『あらやだ、まったくお前って子は』

『あはははは』

『うふふふふふ』

『あはははははは』

『うふふふふふふふ』

その笑い声は森中に響きわたるのでした

つづく・・・
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